日本の車検制度は、自動車の安全性や環境性能を定期的に確認するための重要な仕組みです。車種によって車検の周期が異なるため、自分の車がどのカテゴリーに属するのかを知っておくことが大切です。
自家用乗用車(いわゆる普通車)の場合、新車登録から最初の車検は3年後、その後は2年ごとの車検となります。つまり、「3年→2年→2年→…」というサイクルになります。例えば、2025年5月に新車登録した場合、最初の車検は2028年5月、次の車検は2030年5月、その次は2032年5月…という具合です。
軽自動車の場合は、新車登録から最初の車検が2年後、その後も2年ごとの車検となります。つまり、「2年→2年→2年→…」という一定のサイクルです。例えば、2025年5月に新車登録した軽自動車の最初の車検は2027年5月となります。
貨物自動車(トラックなど)や事業用自動車(タクシー、バス、商用車など)は、より頻繁な点検が必要とされ、基本的に1年ごとの車検となります。これは、これらの車両が一般的に走行距離が長く、使用頻度が高いためです。
特殊な車両としては、小型二輪車(125cc超〜250cc以下)は2年ごと、大型二輪車(250cc超)も2年ごとの車検が義務付けられています。一方、原付バイク(125cc以下)には車検制度がなく、代わりに「点検整備記録簿」への記録が義務付けられています。
車検の正確な時期は、車検証に記載されている「有効期間の満了する日」で確認できます。この日付の1ヶ月前から車検を受けることが可能で、多くの車所有者はこの1ヶ月の間に車検を済ませます。
車検の費用は車種や車の状態によって異なりますが、法定費用(自賠責保険料、重量税、検査手数料など)に加えて、整備費用や部品交換費用がかかります。一般的に、軽自動車で5〜8万円、普通車で7〜12万円程度が相場とされています。
なお、車検を受けずに車を公道で運転すると、「無車検運行」として6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金の対象となります。また、車検切れの車は自動車保険の適用外となる場合が多いため、事故を起こした場合に大きな経済的負担を強いられる可能性があります。
車検は単なる法的義務ではなく、安全に車を使用するための重要なチェックポイントです。適切な時期に車検を受け、必要なメンテナンスを行うことで、安全で快適なカーライフを送りましょう。
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